千石歯科通信
院長およびスタッフより歯科に関する情報を発信2018年5月19日
4月22日日曜日は福岡県まで講習会参加のため出張いたしました。
マウスピース型矯正装置「プレオルソ」による子供歯並び矯正のアドバンス実習コースを受講してまいりました。
お子様の矯正治療への関心が高まっており、。
「矯正治療はいつから始めたら良いのか?」このような質問を良くお受けします。
矯正治療を始める時期には大きく分けて2回の時期の治療があります。
・第Ⅰ期治療
約3~10歳ごろに行われる矯正治療です。一般的には前歯が生え変わり始める6歳ごろから開始されます。
・第Ⅱ期治療
二次成長が終わってから行われる矯正治療です。男性で16歳ごろ、女性で14歳ごろからをイメージします。
第Ⅰ期治療は乳歯のあるうちで、上顎の成長が旺盛な時期に改善を図る治療方法です。
一方、第Ⅱ期治療は第Ⅰ期治療が行われた場合は、その仕上げとしてまだ不正な箇所を改善する治療方法になります。
もちろん第Ⅱ期治療の段階から矯正治療を始めるケースもあり、そのような場合は抜歯を伴うことがあります。
「プレオルソ」は「第Ⅰ期治療を対象としたマウスピース型矯正装置を用いた治療法」になります。
その特徴は口腔周囲の筋肉や発音、鼻呼吸等のトレーニング方法「口腔筋機能訓練(MFT)」
を行うことにあります。
これまで第Ⅰ期治療は矯正治療の専門医的とらえ方としては、第Ⅱ期治療の「本格矯正への移行準備のための治療」とされてきました。
しかし、とらえ方によっては「本格矯正にならないための矯正治療」とすることもでき、現在注目されています。
つまり、どこまでを矯正治療のゴールとするかで考え方が変わってくるようです。
「プレオルソ」自体は弾性のあるプラスチック素材を用いた新しい装置ではあります。
しかしながら、その概念は、1936年に考案されたFKO装置を祖とする(その後のフレンケル、ビムラー装置)、
考え抜かれた伝統的な矯正治療とも言えます。
装着感が良く調整も簡便なため、非常に期待できる治療法でありますが、すべてのケースに対応できるわけではなく、
またその効果が100%反映するとは限りません。
どの治療でも言えることですが、適切な診断が必要となります。
今回の講習は「プレオルソ」の使用において前処置、あるいは仕上げとしてマルチブラケット装置(ワイヤー)や
バンド装置の併用が必要なケースの診断と実習に関して学ぶことが出来ました。
当院では矯正治療に関しましては、基本的に中央区銀座の「スウェーデン矯正歯科」をご紹介させて頂いておりますが、
紹介元である我々が診断力を磨かなければならないと感じ、この数年は矯正治療に関して深く学んできております。
適応であれば、この「プレオルソ」は当院でもお勧めすることができる体制ができております。
ご興味の方はどうぞご相談ください。
千石駅徒歩6分の歯医者
「千石ひかり歯科」院長
天野